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注意欠陥多動性障害(ADHD)

ADHDは発達障害のひとつです。現在の定義では、7歳以前からその症状がみられるものとされています。
これまで、ADHDの症状は年齢を重ねると治まる傾向にあるとされてきましたが、最近の研究では、約60%の人で成人期にも症状が残ると言われています。個人差はありますが、大人のADHDは、子供の頃と比べて多動性が弱まり、不注意が目立つ傾向にあるようです。

1)ADHDの特徴を持つ人の日常生活における困りごと
職場や学校で・・・・
  レポートの締切が守れない。会議中、不用意な発言をしてしまう。
  仕事でケアレスミスが多い。必要なモノを失くしてしまう。
家庭で・・・・
  衝動買いをしてしまう。部屋が片づけられない。家事が効率よくできない。
  金銭の管理が苦手。
人間関係・・・・
  おしゃべりが止まらない。自分の事ばかりしゃべってしまう。
  約束の時間に間に合わない。約束を忘れてしまう。

2)ADHDの原因
  ADHDでは、ノルアドレナリンやドパミンなどの神経伝達物質を再取り込しすぎてしまう可能性が考えられています。

3)治療について
  ADHDの治療には、環境調整などの心理社会的治療と、薬物治療があります。

A)環境調整   用事を先送りにしてしまいがちな人には、・・・・・・
 まずは、作業を小分けにして、ひとつずつこなす。
  忘れモノが多い人には、・・・・・
 まずは、必要なものは玄関やドアの前などの通り道に置いてみる。
  失言が多い人には、・・・・・
 まずは、頭に浮かんだことをメモにとる。
  約束や期日が守れない人には、・・・・・・
 まずは、スケジュールをわかりやすい表にして、人目につく所に貼る。
 タイマーアラームを利用する。
  なかなか片づけられない人には、・・・・
 まずは、完璧を目指さず、できることから手をつけてみる。
  衝動買いしやすい人には、・・・・・
 持ち歩くお金を減らし、買い物をする日を決める。

B)薬物治療について
  ノルアドレナリンやドパミンの不足を改善するお薬を、毎日1-2回服薬します。
薬物療法は継続しないと効果を実感できないものであり、最低3か月間は継続するべきです。